ash08 Satsuma design & craft fair
アッシュサツマデザインアンドクラフトフェア

Buyer's Voice

バイヤーの声

3名のバイヤーから見た ash Satsuma Design and Craft Fair 。

ash08 Satsuma design & craft fair

うらやましいぜ、鹿児島

 鹿児島市の中心部へは羽田から飛行機でおよそ2時間、空港からバスで30分、もちろん国内ではあるが札幌や福岡よりははるか遠く、ちょっとした異国への旅気分が味わえる。
 そんな場所で開催されるash Satsuma Design & Craft Fairを訪れるのは第一回目以来7年振り、前回お邪魔したあのお店はまだあるのか?あの作家さんは元気でいるのか?この7年の間に消えかけた記憶をアップデートするのと、新しい作家や素晴らしいハンドクラフトを前回同様見つけることが今回の目的だ。
 そして鹿児島といえば食も楽しみの一つ、鹿児島ラーメン、鶏飯、つけ揚げ(さつま揚げ)、黒豚、きびなご、さつま汁、白くま、そしておいしい芋焼酎!そういえば昔、郊外の道の駅でパックに入った地鶏の刺身を買い込み、コクのある甘い醤油につけて食べた時の感動といったら、そりゃ、その刺身を食べたいだけで、またその道の駅に行きたくなるほどだ。

ash Satsuma Design & Craft Fairが他のクラフトフェアやアートイベントと違うのは、ホールや催事場で開催されるのではなく、市内各所のセレクトショップやカフェ、ホテルに参加作家の作品や商品が点在しているところだ。公式パンフを片手に、ぷらぷら街歩きをしながら、予定にないお店に立ち寄ったり、ちょっと一息お茶したり、突然歴史的建造物に出くわしたり、ビルの隙間から見えるドでかい桜島を写真に収めたり、漠然と観光地を巡る街歩きでは決して味わうことが出来ない、まるで巨大なテーマパークの中、宝探しをするようなワクワク感があるところがとても良い。

そしてパンフの目的地で出会うプロダクツは、単なる趣味の手作りものの集まりではなく、どれも技術力のある若い職人から生み出される完成度が高い作品や商品ばかり。

鹿児島新港近くから見た桜島 鹿児島新港近くから見た桜島

鹿児島新港近くから見た桜島、真っ青な空を背景に海からそそり立つ勇壮は、ハワイのダイヤモンドヘッド的鹿児島のシンボル。

鹿児島中央駅からわずか3分足らず、高層階のホテルの背後には昭和的な商店がまだまだ頑張っている。 鹿児島中央駅からわずか3分足らず、高層階のホテルの背後には昭和的な商店がまだまだ頑張っている。

鹿児島中央駅からわずか3分足らず、高層階のホテルの背後には昭和的な商店がまだまだ頑張っている。

ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair

市内をコトコト走る路面電車のラッピング広告も様々、ちょっと離れたところへの移動はバスよりも市電が走っている街ではそれを利用したほうが記憶に残る。

今回購入したモノ
“syn-”のスチール製フレーム “STACK CONTAINERS“のペンケース “RHYTHMOS“のラウンドトレー “JIN AKIHIRO WOODWORKS”のカッティングボード

01 “syn-”のスチール製フレーム。繊細なイラストレーションやエッチング作品を飾りたくなる。
02 “STACK CONTAINERS“のペンケース。革やナイロン製では味わえない極厚紙に柿渋を染み込ませた、見た目以上に手間がかかっているペンケース。無機質なアルミのノートパソコンの横に置きたい。
03 “RHYTHMOS“のラウンドトレー。革製品を作る際に出るハギレや、ゴミとして捨てる部分を再利用して製作されたトレー、無駄がなく環境に配慮したもの作り。出来上がったトレーは、柔らかくしっとりとした感触が逆に小銭や鍵を拾うとき心地よい。
04 “JIN AKIHIRO WOODWORKS”のカッティングボード(ポケットサイズ)ハイキングやベランダ飲みのお供に。

ash08 Satsuma design & craft fair

会場の一つ「GOOD NEIGHBORs」にて展示されていた鹿児島県在住の木工作家盛永省治さんの作品。心地良い木目と曲線の形状が美しい器だ。
「GOOD NEIGHBORs」には“さつまもの”のラインナップも豊富で、1階のカフェスペースでは美味しいタコライスやコーヒーも楽しむことができる。

「VOUL」 「VOUL」

錦江町に2014年オープンした新スポット「VOUL」、倉庫を改造した内部にはスケートランプ + 地元作家の作品やファッションアイテムを販売するショップエリア + カレーカフェが併設されている。残念ながら今回は人気のカレーは食べられなかったので次回は必ずトライしたい。この会場では暖かみのある木製のオブジェや家具が人気の秋廣琢さんの作品が展示販売されていた。人気のチッチ(小鳥の置物)も大小さまざまなサイズがある。

INDUBITABLY ATELIER

「INDUBITABLY ATELIER」(インドゥービタブリー アトリエ)土、日、祝日、アポイント制でのみ営業をする、19世紀のパリにはきっとあっただろう素敵なお店。
美人スタッフのお二人が、手に取る商品ひとつひとつに対し丁寧な接客をしてくれる。
ここでは、地元の陶磁器工房“ONE KILN”の器や、“Nutel”のアクセサリー、“syn-”の七宝焼、ステンドグラスを展示販売。

café蒼(あお) café蒼(あお) café蒼(あお) café蒼(あお)

鹿児島市中心部から車で15分、山林と田んぼ、住宅地に挟まれた不思議な場所にあるカフェ「café蒼(あお)」。居心地の良い空間でいただくオリジナルブレンドコーヒーは格別。
(写真右上)木枠の窓に置かれたステンドグラスは”syn-“によるもの、手作りのステンドグラスを通し壁に写る日差しが奇麗だ。
(写真下段)地元の作家をメインに九州各地から集められた木製や陶器の作品や器が、センスよく陳列されている。店内では定期的に展覧会等も行われる。

 ashを訪れて改めて感じたことは、鹿児島という地が都会では作りにくいローカルコミュニテイを育て、同じ価値観や目的を持つ若い作家達が音頭を取り、芋焼酎を飲みながら、ああでもないこうでもない(ここはイメージ)と議論を重ね、無理なく出来る範囲の規模で運営してきたからこそ、このような魅了的なフェアを8年も続けられたのではないかと感じた。
 第一回目のashで知り合い、それから7年以上お付き合いを続けている作家さんもたくさんいる、これからも彼らが提案する価値観や生産性を追いかけないモノ作りから、いろいろと学ばせてもらおうと思った鹿児島の滞在でした。

永井 秀二

永井 秀二
TOKYO CULTUART by BEAMS

大学卒業後「Uniform Circus BEAMS」にてSPグッズのデザイン、企画開発等を経て、2000年、Tシャツ専門レーベル「BEAMS T」を立ち上げバイヤーの他エキシビションの企画、プロデュース等を行う。2008年「TOKYO CULTUART by BEAMS」を設立。展示のキュレーション他、文芸誌「IN THE CITY」、フリーペーパー「ART FOR ALL」等の発行を行う。

人とモノ、人と人、人と場所をつなぐイベント

ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair ash08 Satsuma design & craft fair

第1回目の開催時より気になっていたash Satsuma Design & Craft Fair。大阪でdieciというインテリアショップを運営しているのですが、ご縁があって鹿児島在住の作家さんの作品を既にいくつかお取り扱いしております。その方々の新しい作品を拝見したいという思いと、この機会に鹿児島はもちろん全国から集まった素晴らしい作り手との出会い、そして鹿児島の美味しい郷土料理も目的(笑)に、毎回お邪魔したいと思いつつなかなかタイミングが合わず伺う事が出来ずにいたのですが、この度ようやく念願叶って2日間と大変短い期間ながらお邪魔する事が出来ました。

まず、初日は東千石町にあるレザーブランド「RHYTHMOS」のアトリエショップへ。こちらでは岡山で真鍮を中心にカトラリーや雑貨を作るLueの展示が開催されていました。Lueのアイテムは一部私のお店でもお取り扱いがあるので拝見した事はあるんですが、今回の展示ではRHYTHMOSと共同制作した靴べらなど、新たな試みのアイテムも並んでいました。1点1点たたき出して形作られる真鍮の作品は道具でありながらオブジェの様な美しさがあってとても魅力的でした。また会場となっているRHYTHMOSのアトリエ部分の見学もさせて頂きました。革という素材を丁寧な手仕事で財布やバッグに変えていくディレクターの飯伏さん。小さなアトリエには必要なものが全て詰まっていて、壁一面にディスプレイのように収納された道具類は見ているだけでも面白かったです。物作りの行程やこだわり等をいろいろ教えて頂き、今まで何気なく使っていたZIP WALLETも本当に気の遠くなる様な手間ひまが掛けられているんだという事を知り、更にRHYTHMOSのファンになりました。そのあと近くのショップOWLへ。こちらでは長野県の松本でオーバルボックスを作るIFUJI BOXMAKERの展示を拝見しました。お店の雰囲気と井藤さんの作品がとてもマッチしていて、1テーブルの展示ながらとても見応えがありました。それから少し離れた住吉町のGOOD NEIGHBORsにも。こちらでは広い店舗を利用して、5名の作家の作品を展示してらっしゃいました。ちょうど私がお邪魔した際にPebble Ceramic Design Studioの石原さんが在廊されていて、作品の説明をご本人から聞かせて頂く事が出来ました。個人的にファンで自宅でもいくつか使っている盛永省治さんのボウル以外の作品も見る事が出来て、それも非常に良かったです。他にもYANO CAKE TEN MOKUやすすむ茶屋、INDUBITABLY ATELIERなど市内の開催店舗をいくつか周り、マルヤガーデンズへ。館内のPatioで展示販売されていたF&Fの植物を使ったハンドメイドのアクセサリーを見せて頂きました。実はF&Fのお二人は私と同じ大阪の方なんですが、なかなか作品を拝見する機会やお二人とお会いする機会がなく、今回鹿児島で初めて実物を見て直接ご本人からお話を伺う事が出来ました。人が適う事のない自然を少し摘むんで、身近に感じふれあって欲しいと言う思いから生まれたF&Fのアクセサリーは、デイリーに楽しめる華美過ぎないデザインでどれもとても素敵でした。初日はこのあとD&DEPARTMENT Kagoshima by Maruyaで鹿児島の逸品をあれこれ拝見し、屋上で開催されたオープニングイベント(濱田英明さんと岡本仁さんのトークショー)を拝聴。とても中身の濃い1日を過ごしました。

ash08 Satsuma design & craft fair

そして2日目。この日はフェリーに乗ってずっと行ってみたかった鹿屋にあるAraheamを尋ねてみました。元々何かの倉庫だったと思われる大阪だと考えられないくらいの贅沢で広い店内。カッコいい植物がドーンと並ぶスペースとお洋服や雑貨を販売するスペース、カフェスペース、そして今回のashに併せて開催されていたSTUDIO PREPAとPLACER WORKSHOP、Araheamの合同イベントRoot Boundの会場にもなっていたコンテナ(!)のスペースに分かれていました。展示はAraheamらしく植物に関連した作品やプロダクトを3組の作り手が提案したもので、とても力強くて見応えがありました。とにかく鹿屋を愛する前原兄弟の情熱の様な物を感じる事の出来るとても素敵なお店でした。短時間の滞在でしたが鹿児島市内とはまた違った魅力のある鹿屋を満喫し、最後はおみやげに大好物のまるはちのふくれ菓子を買って(笑)ギリギリの時間まで鹿児島を満喫し帰路に着きました。他にも行きたかったのに時間の関係でどうしてもお邪魔出来なかった所もいくつかありましたが、大変満足のいく2日間でした。

実際にashに参加させていただいて感じた事は、鹿児島には魅力的なお店・作り手が数多く存在し、そしてそれらの場所や人を介して自然な形で繋がったコミュニティーが理想的に機能しているという事でした。ash自体が大きなイベントながら仲間同士が手を取り合う様な温かい雰囲気を感じさせてくれるのは、実行委員会の方々はもちろん、参加されている店舗や作家のみなさんが鹿児島を愛し、このイベントを通じてもっと鹿児島の魅力を知って欲しいという共通の思いを持っているからなんだろうなぁと思いました。モノに出会うだけが目的であれば全国的にたくさんのクラフトフェアが開催されていますし、都会に居れば様々な情報も簡単に得る事が出来ますが、ashはモノとだけでなく、人や場所と繋げてくれる他に無いイベントだと感じました。このようなイベントが開催されているというのは、この地で物作りをする人々にとって本当に良い環境です。だから鹿児島には優秀で面白い作り手の人が多いのかなぁと思いました。これからも鹿児島はもちろん、全国の作家やデザイナー、そしてその方々の手から生まれる優れた作品やプロダクトに直に触れたいと望む我々の様な人間の為にも、是非ashの活動を続けて広げていって欲しいと願います。

堀あづさ

堀あづさ
dieci

1975年、大阪府生まれ。1999年にパートナーの田丸祥一とともにインテリアショップdieciをスタート。年数回の海外への買い付けを通して、世界中から背景にストーリーのあるアイテムをセレクト。スウェーデンのKeramikstudion社(リサ・ラーソンの陶器)の日本代理店を務める。カフェを併設したインテリアショップdieci天神橋店の他、南船場店、2014年にはdieci芝川ビル店をオープン。

Solo『江夏 潤一』

Solo
『江夏 潤一』

D&Department by Maruya 『TOTTORI TOTTORU 展』 D&Department by Maruya 『TOTTORI TOTTORU 展』

D&Department by Maruya
『TOTTORI TOTTORU 展』

OWL 『Roam、井藤昌志』 OWL 『Roam、井藤昌志』

OWL
『Roam、井藤昌志』

216 JUNCTION STORE 『dieci』 216 JUNCTION STORE 『dieci』

216 JUNCTION STORE
『dieci』

YANO CAKE TEN MOKU 『みんげい奥村』 YANO CAKE TEN MOKU 『みんげい奥村』

YANO CAKE TEN MOKU
『みんげい奥村』

GOOD NEIGHBORs 『盛永省治、川崎萌、Humming Bird、FUQUGI』 GOOD NEIGHBORs 『盛永省治、川崎萌、Humming Bird、FUQUGI』

GOOD NEIGHBORs
『盛永省治、川崎萌、Humming Bird、FUQUGI』

VOUL<br>
					『秋廣 琢』 Good day<br>
					『金井工芸』

VOUL
『秋廣 琢』

Good day
『金井工芸』

すすむ屋 茶店 『JICON、PROOF OF GUILD』 INDUBITABLY  ATELIER 『ONE KILN、Nutel、syn-』

すすむ屋 茶店
『JICON、PROOF OF GUILD』

INDUBITABLY ATELIER
『ONE KILN、Nutel、syn-』

はじめてのアッシュ

仕事柄この10年で何回鹿児島を訪れただろうか。
各作家のアトリエを回ったり、大隅半島や宮崎・熊本と脚を伸ばしたりと、割と鹿児島のいろいろなところをお陰様で回らせてもらってきた。
ただ、時期的にちょうど ash Satsuma Design & Craft Fair 2015(以下 アッシュ)が開催される時期に鹿児島に行くタイミングがなく、今回ついに初めてアッシュを見てまわれるちょうどいい機会となった。

アッシュに関しては、僕も東京で合同展示会の運営の取りまとめをしていることもあり、 運営の形態が他のクラフトフェアと違い作家が主体となっている事など、バイヤーとしてだけでなく運営や展開方法にも興味があるイベントであったのだ。

11/28(土)

朝から入りたかったが、予定の調整がつかず夕方に到着する飛行機でようやく鹿児島に入る。高速バスで市内に入ることには辺りも暗くなり始めていて、初日は天文館の中心部を見て回ることに。
Maruya gardens内に入り、まずはD&Department Kagoshima by Maruyaでアッシュのマップをもらい、近場で見て回れそうなところに目星をつける。 親切に店員さんが回るアドバイスをしてくれたりと気持ちよくスタートがきれた。とは言え、前記の通りでトークショーまでの時間もあまりないので、Maruya内の展示を見た後は、近隣の OWL, 216 Junction store, Rhythmos等のショップを見て回った。

OWLでは階段を上がったエントランスに早速、Roamさんの作ったスチールの多面体のオブジェクトが鎮座していて、店内に入る前からどんな展示があるのかとワクワクさせられた。実際店内に入ると、今回の展示に向けて新しくRoamさんに作ってもらったという壁面の什器も出来上がっていて、展示を見せるだけでなく、お店のリニューアルも並行して行っていて始めての来店でなくても、楽しく店内を見て回れた。
もう一人店内で展示をしていた井藤さんにも久しぶりにご挨拶しつつ、大きなオーバルボックスを作る工程の話等も聞くことができた。

そのまま天文館のアーケードを抜けて216へ。大阪のdieciさんの北欧のクラフトの展示を拝見しつつ、年末で移転に向け営業を終了するというオーナーに今後の展望を伺うのも兼ねて、3階にあるRhythmosへ。
岡山の Lueの菊池くんのつくる真鍮製品は相変わらず美しく、タイミングが悪くご本人にお会いできなかったのが残念。
以前より随分と増えたラインアップもこうして一堂に見ることができると嬉しい。
移転先はすぐ近くのようで、また来年訪れる際の楽しみが増えた。

多少歩きなれた街は、思ったよりもスムーズに回れたので、そのままの脚でMOKUへ。
初日だというのに、予想以上に商品の動きが良かったそうで全貌を見ることはできなかったけども、みんげいおくむらの奥村さんが選ぶフォークアートを楽しむ事ができた。普段の取り扱いの商品ではなく、自分の趣味と近いフォークアートがあったり、いつもの奥村さんの展示では見る事のできない一面を見る事ができたのである。

MOKUを後にMaruyaに向かって歩いていると、トークショーにちょうど良い時間に。
会場に着くと既にたくさんの来場者がトークショーの開演を待っていて、知人もチラホラといたりと開演を待つ間も楽しく過ごすことができた。濱田英明さんを迎えたトークは、鳥取をテーマにしたもの。
もちろんトークにも惹きつけられたし、写真も素晴らしかったのだが、時期的にも少し肌寒く、後方で振舞われているお酒もあってざわざわとしていて、もう少しトークを楽しめる環境があると良かったかと思う。

11/29(日)

朝から生憎の悪天候だったが、レンタカーで今日は遠方まで回れそうな様子。とはいえ時間に限界もあるので、効率を考えつつ地図を見ながらまずは楽しみにしていたGOOD NEIGHBORsへ。
盛永 省治さんの新しい試みの石を使ったスカルプチャーは有機的なフォルムでありながら、しっかりとオブジェとして成立する形に作り上げられていて、見ていると置く場所やフォルムから連想されるものを頭の中に思い描かせるような作品だった。また、石蔵をリノベーションした広いスペースでは、川崎萌さんやHumming Bird, FUQUGIさんなど様々な作家さんの展示を一堂に見ることができたのである。

GOOD NEIGHBORsを後に 錦江町のVOULで秋廣 琢さんの展示を。
スケートランプ・カフェ・ショップとスケートボードをする人なら、ご飯も食べれて遊べてで1日いられそうな空間でいつも秋廣さんが作っているチッチの人が乗れそうなくらい特大な作品や、壁掛けの作品を見せてもらったあとは、中心地に戻りGood dayで金井工芸の展示を。いろいろなメーカーや作家とコラボレーションした作品が並び、対象物によって同じ染めであっても、違う表情を見せることにとても感心した。
外に出るとOne Kilnの城戸さんがTABLESとして温かい飲み物などをサーブ。ちょうどこの後で行く展示で会えるかなと思っていたところに、思いがけず先に会うことができ、挨拶も早々に次はすすむ屋茶店へ。

お店に着くなり、たくさんの知り合いが店内でお茶を楽しみながら限定のパンケーキを楽しんでいたが、残念ながら満席。パンケーキをチラ見しつつ、 JICONとPROOF OF GUILDの展示を見て、INDUBITABLY ATELIERへ。
相変わらずに人気ぶりで店内は人がたくさん。ONE KILN, Nutel, syn-のそれぞれの作品もお店の雰囲気ととてもよく合っていて、丁寧に接客されるお二人のお話しを訪ねた方が、しっかりと聞いているのがとても印象的であった。
そのままsoloに移動し、これも楽しみにしていた江夏 潤一さんの展示を見に。

残念ながら近くの市場が無くなってしまってからは久しぶりにくるエリア。綺麗なバスターミナルができていたり、便利になることはいいことだけど、それだけの街に鹿児島がなってしまわないでほしいと切に願いつつ、雑居ビルを上がっていく。中に入るとちょうど江夏さんもいらっしゃって、作品の説明を聞きつつ拝見することができた。
作品が平面でなく立体になると、また江夏さんの描くイラストの印象がかわるのも面白く、磁器の形を考えながら絵付けを考えている姿を想像しつつ、展示を見ている間にもみるみる作品が売れていった。

次は線路を渡って、NEW ALTERNATIVEへ。 JUN HAGANの展示は配送の都合で明日以降になってしまうとのことで、見ることが出来ず残念だったが、オーナーのセレクトしたアート本の選書も面白い場所。美味しいコーヒーも飲めると聞いていたのだが、次の目的地が可否館だったので、ぐっと我慢し先を急いだ。

数年ぶりに訪れた可否館はやはり居心地がよく、以前の自分では気にしていなかった店内の椅子が目に付いたりと、自分の変化も再確認できる空間だ。もちろん井上 尚之さんの作品も拝見させてもらいながら、注文したコーヒーを煎れてもらうのをじっくりと待つ。コーヒーをいただいたら辺りはもう真っ暗。
一つ一つの展示で楽しくお話しさせていただいて、よくも悪くも時間がかかってしまい、思った以上に多くを回ることが出来ないまま時間切れになってしまったが、また来年来る時の自分なりのタイムスケジュールもわかったかな?と思える初めてのアッシュだった。

いろいろなお店をめぐる機会にもなる良い展示である反面、距離的な面考えるともう少しコンパクトだと2日で回りきれるのかもなとか、自分が周りきれなかったことの言い訳にしつつ、来年また来れたら綿密なスケジュールで臨もうと思いながら、夜は鹿児島のご飯と焼酎を楽しんで、後ろ髪を引かれつつ翌朝の飛行機で東京へ。

来年は良い天気でありますように。

池田 陽介

池田 陽介
Landscape Products co.,ltd.

2005年よりLandscape Products Co.,Ltd.に勤務。
現在はPlaymountainのバイイングや、 合同展示会 FOR STOCKISTS EXHIBITIONの運営、
STUSSY Livin’ GENERAL STOREのディレクターなどを兼任

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